君と僕の世界/朧月
君へ寄りかかるフリをしながら
君の世界を盗み見る
僕の心の隙間に秋の風が吹いてくる
黄金に揺れていた稲穂は刈り取られ
赤に燃えている山が映りこむ
そんな折々の季節に彩られ
また君は泣いている
また君は祈ってる
僕の雑多な用事なんてものは
数えるほどの時間もかけないでいい
無意味なんだ
不必要なんだ
君に比べると
君と並べると
僕の世界の中で
君だけが重要で
僕の世界の中で
君だけが上級で
つまりはそうなんだ
スベテは決められた
僕の空気は
君が支配していい事に
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