鉄塔にて/しゅう
鎖骨のくぼみにわずかに溜まる
水を求めて鳥が来る
町が沈む
のを、眺めていた
ついばまれながら
むき出しの乳房には、どの子も手を触れなかった
割れたくちばし
こわばった翼
液状化した都市で、一番高い場所
に、最後の水辺がある
祝福のために、螺旋を描こう
高く飛べないけれど、種をまくよ
あなたがいつも、新しく湧きますように
黒く固まるたび、
掘り返される傷口に、
満たされる、
日々、
、
芽吹いては萎え、
また植え、
わかって
いるよ
それで
も
やがて雨が降る日まで、
寄り添っている
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