確証のないこうふくのなかで/ねことら
はんぶん機械のようなものだ
*
コーヒーの無機的な味
オーソドックスに平日の朝をまとめあげる
適切な手段と手続きに従って、予定された課題を消化する
抗体がいまのところ不全であるために
不純物のまじったかんじょうが、時折
雑踏で、カフェテラスで、オフィスのエレベーターで、
原色の蜃気楼として脳内でたちあがり
その都度、もろい外殻の
みしみし破砕されていくおとを聞く
どこか遠くで聞いている
喜遊曲のように聞いている
*
尖った鉛筆で線描されたような街並みに
音も匂いも組み込まれていく
アーケードに既に人通りはなく
偶に青白く
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