8.29-9.25/きらく
 
老人が残った街がゆるやかに僕を現実に引き留めてる

電車から見るだけの校舎だったのにいつから記憶になったんだ?

放射性物質の羽根で世界を羽ばたき包み愛でてやりたい

「正論で生きてます」って面倒な顔して二十歳まで生きなさい

理解した筈の悩みを繰り返し僕たちはまた生きてるらしい

こめかみに響いたものはピストルか世界が消える音だったのだ

憎しみの果ての極点も知らない僕らが愛を知ろうなんてね

「今まで」が消えてなくなる日はきっと空が青くて遠いのでしょう

年老いた蛇は欺瞞のレッテルを貼った世界をどう見てるのか

白色の光が射す間にみた夢に僕の全てをさらしてみ
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