銀杏の心/瑠王
ある時期が訪れると私の肌は、銀杏のように黄色く色づくのです
銀杏のように色づくのです
オリンピックや、ワールドカップの時にだけでなく
箸を扱うときや、
ひとりこの畳の上でさえ
私は黄色く色づくのです
初めての接吻で君の頬が紅くなるのを見ると
私の心は黄色く色づくのです
なだらかな丘も、
慎ましい谷も
私には美しいと思えるのです
海岸を埋め尽くす死んだ魚
と喩えるのなら
小径を敷き詰める黄金の絨毯だ
と応えましょう
ある時期が訪れると私の肌は、
銀杏のように黄色く色づくのです
風変わりだけど、
美しい宿命でしょう
沈黙の余白も、
漆黒の髪も
私には美しいと思えるのです
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