少女無人/ヨルノテガム
 








うしろを振り返ると眠っている
朝の窓ノ外に鳥の羽音は響いて○○は眠っている
日付と時計はまばたきし忘れて
のどかな何もない街の景色は半分死んで眠りだしている

花が揺れたのは少女がこけたからで 眠りの少年は
眠る以外の居場所がなかった そして無くてもいいと少年は 
こけた少女の耳元に打ち明ける

なだらかな丘、なだらかな川
なだらかな街並み、なだらかすぎる風景に
乱れた呼吸は消えていく ひと気は半分もなく
目的も半分もなく 規則は無理なく死して
気鋭も半分もなく 意欲を伸ばし伸ばしに
夢ものがたりは疲れ休み
半分を何処かの何かが達成した
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