ひかり/佐藤章子
ねえ、遠くの君がゆるやかに流れて
形にならない欠けてしまった星たちが
泣きながら私の跡を追って
並べられた言葉に色をつけてゆくけれど
まだ太陽のはにかんだ顔を忘れずにいたい
もうきっと戻ってはこない夜の唄を聴き
君がまぶたを落とす縁を見て
どうして、なんて薄い橙色の光に昨日のさよならを求めて
緑色の斑点がこの部屋を覆い、
静かに私の中に埋もれていくこと
それはまるで君とのお話みたい
隙間から漏れだす光、その間から伸びる手を遮断する私の睫毛たち、ふるふると揺れて
戻る 編 削 Point(7)