野締め/北村 守通
 
がたがたになった
コンクリートに
濁った赤が染みこんでいく
粘度は高く
糸をひいている
海水で洗い流す
呼吸できずに
目を白黒させている
有機物が
外装を傷つけながら
外装をはがしながら
各種機関に送られるべき
供給を止められて
活動は弱まるべきなのに
なお一層激しく
爆発を繰り返す

  最初にまず
  光をもとに
  外部を認識する
  機関が活動を停止しているように思われる
  
海水で洗い流す
海面が
非常に微小な範囲で
赤い色がつき
沈んでいく
赤は
ある深さに達すると
黒として認識されると聞いているが
それを確かめる前に

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