街灯オーケストラ/りぃ
 
暗闇を走っていたわけじゃない。
 目の端にちゃんと明かりは見えていた。
 幾線もの光が君の目に宿ることだけを祈った。
 街灯の明かりや巨大ビルの明かりが僕を照らさず影だけ落とす
 降り出した雨が涙に混じる
 それでも走った
 前が見えなくても
 もう振り返ることは出来ない
 光の音が高速で僕の横を横切るとき
 僕はもう帰れないことを知った
 
 だからずっと遠くこの街がみえなくなるところまでいくよ
 君の幸せを誰より祈りながら

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