爆弾/ゴースト(無月野青馬)
 
「蓄えているんだよ」
脳内の会議


10時間経った練り消しは凄いことになっていた
完全に歯の形になり、虫歯菌が蔓延るように電気は帯電し、確固たる磁場を形成していた


爆弾になったと
爆弾を作ったと
友人、知人に言えるかも知れないと
少年は喜んだ


だが
しかし
大きな難点があった
構造上の問題なのか
起爆装置が付けられないのだ
このままでは
“良い火薬”止まりで片付けられる
それでは
納得出来ないのだ


けれども
時限式に改造するには
まだ
少年は絶望し切ってはいなかった
絶望し切ってはいなかったのだ




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