時計/
唖草吃音
日陰の会社の片隅で
暗い私の机の下で
陰惨なカビの生えた気持ちのわるい
白いオウムが喋り出す
粟のカスがついた嘴で
私の脛毛を執拗に抜きながら
幽霊のようにオウムが喋り出す
病気の長い髪の毛が巻きついた嘴で
私の踝を無心に齧りながら
時間は海岸でワカメを拾っているのに
床は血で真っ赤だ
戻る
編
削
Point
(0)