夕暮れ、窓からやよいがシャボン玉を吹くと/tiki
るらしい
夕暮れ、
窓から
やよいがシャボン玉を吹くと
おじじが
えっちら
おっちら
通りから
やってきて
ありがちなビラを通行人にばら撒く俺の前で
額の汗を拭い
ショットバーへと続く階段を
ゆっくり
酔客然として
あがって
扉に消える
深夜
女の子達と客を見送る俺の前で
階段をマスターの顔で降りてくる
夕暮れ、
窓から
やよいがシャボン玉を吹くと
私服かと疑いながら客を引く
声なんてかけなかったさ、鞄が使い込まれてないん
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