テイルとダッタ/キムラタツオ
『テイルとダッタの兄弟は森に逃げ出したが兄のダッタは嫉妬からテイルを殺し神様は何をしているダッタお前はまさか弟を殺しているのか?はい神様私は一人で夜だっ
彼は電車になっている
どうも姿が見えないと思っていた
たくさんの人を載せて
行ったり来たりしている
誰も彼には気付かない
彼はたった一つのお話しを囁いている
長過ぎて誰も一つのお話しだと気付かない
始まりも終りも無いので
それは今と同じ
彼もそんな男だった
聞こえないお話しをする
電車になると夜も走るので
たくさん虫を殺した
人の時に一生で殺した虫の数を
一晩で砕いた
自分がよだかならただ殺さずに命を食べら
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)