Mtume Venus/
たりぽん(大理 奔)
のように
ガタゴトとふるえていくのです
震えて
やあやあ眠っていたようです
生まれるそらは
いつも血のような色ですね
私の枯れてしまった腕の先で
透明な羽を乾かしながら
使者がびぃと短く鳴いて
わずかな長さの朝に飛び立ちます
ぼんやりとした狭間で
金星をくぐり抜けて
むしあつい朝に生まれるのです
こんなに息苦しい
眠れない朝にも
生きることを
あきらめたりしないのです
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