Born To Win [Shangri-La]/プテラノドン
 
たまにはいい。
サービスも悪くないし、料金も良心的。
話で聞くのと経験するのじゃ大違い。
それでも友人は
ただの一度も、席を立ちトイレに行く間も
彼女らに酒を作らせなかったし、煙草の点火もセルフ。
お前らを見ていると、
糞つまらないドラマの再放送を見ている気になるよ、といった案配で
僕は紙ナプキンでちびた鶴を折る。
「理想郷が印された地図を段ボール紙で作った男がいるんだけどよ、
俺は紙ナプキンでそれを作ってやるからな」
照明に目が慣れる。笑い声が上がる。煙が吹き出される。
白い。

店を出た後に、窓を開けて運転していると
堪えきれなくなって路上へ向かって吹き出してしま
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