たましいのすべてで。/仲本いすら
なにげなく朗読遊びをした。
いつもは目にもとめないような詩たちを、今日だけはじっくりと噛み締めて読んだ。
君が眠くなってしまうまで、たくさんの詩を読んで、それから僕はひとりでコナコーヒーをくちに含む。
魂のすべてで、君が好きだ。
そうして吐き出された僕の中の魂とその他うんぬんは、球体になったまま
空気の中を泳ぐ、泳いでゆく。
泳ぎつかれるまで、そのままだ。
そして、十分になったころ、君の鼻の中からそっと中にはいる。
いや、もしかすると別の穴かもしれないけど。
でもとにかく君の中にはいる。それからはまぁ、想像してくれ。
でもきっと、悪いようにはならない。それはわかるだろう?
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