神隠し/ゴースト(無月野青馬)
 
「こんばんは。ご機嫌いかがですか?」
暗がりから現れる“青いふとっちょ”
眠れない夜半
どこからともなく
やって来ては
僕の悩みを聞いてくれるんだ
心強いんだ
「今日はどんな嫌なことがありましたか?」
顔のような部位を近付けて来る
僕は、今日あった辛かったことを細かく伝える
それから
眠れないから眠りたいんだと伝える
そうすると“ふとっちょ”は
僕におまじないをかけてくれるんだ
「アブラカタブラ、ブラブラ」
“青いふとっちょ”は手らしき部位を
眠れない僕のおでこに乗せて
僕の名前を呟くんだ
「一緒に行きましょう、ブラブラ」
僕は、謎の気持ち良さに包まれて、大喜
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