ナツ/ゆるこ
わたしがひねくれたようにナツの腕を引いても、
なんの音沙汰もなしに日常が会話するので、
ほんの少しだけでも触れてほしくて、
わたしは罪深い唇をカッターで、すこしだけ切り落とします
それは、最近の本当にいやらしい癖で
そうすることで、気をひいては
くだらない愛まがいな情事に持ち込もうという
なんとも気狂いな駆け引きを、楽しんでいたのです
わたしの午後はあまりにじっ、、とりと肌を湿らせます
畳に染込むしよっぱい甘皮のとろけたナツに
すこしだけ這わせた舌を軽く傾けては
赤い唾液と混ざり合ったぬめりとしたわたしを
ただただ貼り付けては、昏々と眠るのです
:
わたしは気狂いで
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