8月の汗に生まれ変わる/唖草吃音
 
8月の汗に生まれ変わる

ジャンボジェット機が

昨日の僕を乗せて

故郷の雲の中へ消えていった

そして明日

また僕はひとりぼっち


8月の汗に生まれ変わる

雨が海の記憶を連れてくる

一時の夕立ちのために傘は要らない

幸せは幸せを探すこと

もう僕は

昨日の歌を歌わないだろう
 
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