さくらんぼがり/まぁや
きみとはじめてくちびるを交わした日のことを思い出したよ。
恥ずかしがってる私を捕らえて、
きみはやさしくほほえんでくれた。
かわいていてやわらかで
ほんのりとあたかかだったそれは
わたしに三度触れ
思い返すたびにわたしのまんなかは
びりびりとした痺れを刻む。
からだの中に電気の液体でも流し込んだみたいな
やさしい雨を桃色に染めて全身に振りかけたような
幸せって、こういうかたちをしているのかな。
いまごろきみが
私の夢でも見ていてくれればいいのに
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