死が踊る/竜門勇気
この世界の
誰しもが
誰でもない
拒否と妥協
お前の次は？
次?次には事かかねえ
お前の次もお前だ
行く
無意味を
来る
穴が笑顔で迎える
墓堀は
神聖な言葉を求める
それはもう失われてると知ってるのに
死が踊る
俺は揺られる
寝ぼすけの眉は
朝日を見ない
遅れすぎた
目覚めで
それを
濡らしていく
爪と指
切り離された連結
役立たずが二つ
名声の罠だ
誰もが一つぐらいは
と欲しがるが
得る物は多くを手に
奪われる物は
一つも残らない
行く
過去を魂と呼ぶ
来る
未来に何かを期待している
だが不発だ
未来はしけった火薬だ
先に期待して
腐らせちまった火薬だ
死が踊る
生きているように
死は踊る
静止と消耗の極に
死が踊る
撃ちだされた弾丸が
地べたに落ちるように
死は踊る
しけた火薬のように
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