水彩絵の具を、水に溶かして/かなた蒼空
僕の眼球が世界を三つの色だけで映すようになったとしたら、君は何色に見えるのかな。
僕はそれを知らない。
神様が罪を産んだときからずっと、世界は色で溢れていたから。
だから僕は目を閉じて、世界に一度、色をなくす。
例えば、青空みたいな綺麗な青は如何でしょうか。
確か君は海が好きだったので、あの海原のような蒼でも構わない。
君の隣りに立つと、いつだって小波が聞こえるのだろうね。きっとそれは、仕合わせだろうね。
例えば、夕陽のように静かに燃える橙は如何でしょうか。
確か君は蜂蜜がお気に入りだったので、蜂蜜色でも構わない。
君の隣りに立つと、いつだって甘い匂い
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