傷痕/フクスケ
 
ぼくの中の
アナタから
物語を剥ぎ取る
すると もう
アナタしかいない
消せない
美しい傷痕のように
ぼくの中に
無言でたたずんでいる
ぼくが話しかけると
密かにうなずき
微笑み
辺りの夜の灯が
ともり始める


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