月風魔伝/
zihan
首ったけになれば、
その首は討たれる。
今も昔も世の中は、首だらけ。
首だけでは、痛みは、感じない。
本来、胸の奥にあるべき弦も、
その琴も、疾うに失われ、
地表に突き刺さったままの胴を忘れて、
首共が浮いている、
世界に茜など、
さすものか。
詩は、己の臓物で練り上げた「精神」だ。
以って姿を、首として晒すのみだ。
それには語る口も
聞く耳も必要ない
首だけの詩文は、
所詮は頭脳で生成されたデジタルの産
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