God/雨霧
 
うそをつくことなくあのひとをあいしていた。
けれどわたしにふさわしいのはこちらのようにおもえたので
わたしはなにもためらうことなくこちらをえらびつづけていた。
このみちはすこしひにく。
わたしはほんとうをつたえることなくあのひとをみていた。

あなたはあのひとをまだおっている。
わたしはあのひとをまだみつめている。
あなたはあのひとがきてくれないきてくれないとないている。
わたしはあのひとをきょうはみつけることができなかったとこころのなかでざんねんがる。
あなたはあのひとをみているみているみている。
わたしはあのひとのことをかんがえているかんがえているかんがえている。

ふたりのやりかたはとてもちがう
あなたにはわたしのきもちはわからない。
あなたはいったね、みつけたとおもったけれどあなたはなかまじゃないと。

それでもわたしはあなたのことをすこしだけあいした。

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