入試篇/いっと
 
周り皆自分の敵に見えるけど未来の友となるやもしれず


ここ調度この前やったと分かるのに思い出せない悲しき空欄


「全力は尽くしたはず」と言い聞かすそれでも不安は私を巣くう


いつもより起動が遅い我がパソコン機械にまでも焦らされるのか


我が指が画面の上をなぞり行く一つの数字に視線はくぎづけ


「どうだった?」私は一つ間を置いた母の鼓動が私に伝わる


「よかったね」母の笑顔が身に染みる不意に涙が静かにこぼれ
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