まどろみと日常/
百瀬朝子
避、(逃避、
膜を破りたい
突き上げてほしい
この身に起こるそのすべて
忘れるくらい激しく
遠くまで
いかせてほしい
――――沈黙。漂着。冷静。
食事を、しなければならない
少女は置いていかなければならない
排泄を、しなければならない
夢のかけらを拾いに行ってはならない
わたしたちは、日常を送らなければならない
許されるのは、深いあくびひとつ分までの非日常
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