孤毒/遊僕民
孤独を封じ込めた六面体。
固いドアに背を向け、
唯一の窓に目を向け。
空を制した鳥が舞う。
そこはひどくシンプルで、
誰の指図も許さない。
“ 揺るがない場所 ”
そこでは僕がすべてで、
そこが僕のすべてで。
空虚だけ見つめていたら、
いつかこの背に翼が生えて、
あの鳥と共に空を飛べる。
自由は、ほら、目の前に広がる。
世界には、
海を、空を汚す人間が溢れていて。
落ち着ける椅子は飽和していて。
居場所は見つけられないんじゃない。
もうないってわかったんだ。
だからここでいい。
想像力の翼を手にして、
世界は世界の形をなくす。
“ 世界を見下ろすのは僕だ ”
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