堕ちていく純白の天使/こめ
 
堕ちていく純白の天使は

悪魔にでもうちおとされでもしたのだろうか

かれこれ何年も生きてきたけど

思い出をおもいだそうとしても

綺麗な青空の下の出来事が思いだせなかった

閉めきった窓からこちらを見つめる

邪心の塊に脅えていた

二度と会えない場所のあのひとは

今も無音の世界を踊っているのかな

僕にはできなかったことを

君はすんなりできてしまったね

モヤモヤした白黒写真の中で

僕と君は照れ笑いをしながら

こちらをずっと見つめていたけど

その写真は色褪せくしゃくしゃになり

涙のせいでいつも濡れていた

今君がいたのならばぎゅっと

抱き締めることは容易く出来るだろう

僕の願い事はいつも神様に後回しにされ

今も叶わず仕舞いだ

奇跡を信じるならばそれも

いいだろうとはおもうけど

奇跡にばかり頼っていても

なんの価値をみいだせないまま

あの天使のように堕ちて逝くだろう


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