地上のエデン/遊僕民
 
遠く
 
高くそびえる都会が
 
自らのまく煙と朝靄に溶けて
 
蜃気楼に見える日があった
 
 
どこか浮遊して見えるそれは
 
リアリティーを失って
 
地上に堕ちた天国になった
 
 
お金も 人も 物も
 
全てが溢れるほどあって
 
そこに住まう天使達は
 
痛みも 悲しみも 笑顔も
 
全てを捨て去ってしまっていて
 
憧れたりしなかった
 
 
空飛ぶ翼なら欲しいよ
 
だけどそのために
 
心を捨て置かなければならないなら
 
心を抱えたまま僕
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