地上のエデン/
遊僕民
遠く
高くそびえる都会が
自らのまく煙と朝靄に溶けて
蜃気楼に見える日があった
どこか浮遊して見えるそれは
リアリティーを失って
地上に堕ちた天国になった
お金も 人も 物も
全てが溢れるほどあって
そこに住まう天使達は
痛みも 悲しみも 笑顔も
全てを捨て去ってしまっていて
憧れたりしなかった
空飛ぶ翼なら欲しいよ
だけどそのために
心を捨て置かなければならないなら
心を抱えたまま僕
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(1)