待ち合わせ/EnoGu
 
君にもらったマフラーの
イボイボだらけの腕のなか
俺は髪の毛逆立てながら
街をウロウロしたけれど


甘酒横丁に吹き荒れる催涙ガスの雲間から失踪中の小学生軍団の青い木馬にまたがって飛んでゆくのを見た俺は慌てふためきそばにあった電話ボックスに頭から突っ込んで四角いガラスに閉じ込められてたデブでよろよろの太陽を粉々に砕いてしまったうえに俺はそいつを鼻から一息で吸い込んでしまったら案の定あたりは真っ暗闇でどかどかぎゃあぎゃあ物騒な物音が四方八方飛びかってどっかのバアサンが俺の足にけつまづいて世紀末だ罰当たりめがとかとか叫びながらムチャクチャに杖を振り回すもんだから闇のなかとりあえず俺は赤信号
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