Right as rain -夢の数ほどあめが降る-/shu
 


-誰かがいっぱい夢を見るとそれを喜んで食べるんだって
ほら、バクの毛が降ってきた。ほら。ね

白い綿毛のようなものがあめと一緒にふわふわと落ちてくる
なんだか見ているとまぶたが重くなって眠くなる
あくびをするとお母さんが笑いながら言う

-眠毛っていうんですよ。気じゃなくて毛のほうね

隣にいたサラリーマンのおじさんが不思議そうな顔をして
空を見上げている

やがて遠く雨に霞む森の方から
大きな体を揺らして
毛むくじゃらのバスがやってくる





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