竹ヶ池/
かのこ
今日、お家へと帰る
その家路は細く、長く。
夕焼けを映していた水面は
今夏が来て、蓮で埋め尽くされた。
押し寄せてくる感情の中に
違う種類のものがあるなぁと、気付く。
潜った、手の中は
完璧なんだと、底無しなんだと、
満たされないんだと。
この路に沿って続いている
今日と明日と、ぜんぶ。
あたしもそれに沿って続けている
息を切らして、いつまでも。
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