貴方/群青
貴方の 声を私は知らない
貴方の 趣味や好きな食べ物は周りの人が言うから知ってる
でも見たことないから実感が湧かなくて
物語を聞いているみたい
貴方がいないのは当たり前
歳をとらず
白髪にもならない
爪は貴方に似ている
唇は貴方に似ている
撫で肩はそっくり
笑う母は白髪が増えて中年太り中
貴方がいないのは当たり前
ドラマみたいにイジメもないし
特に金銭で苦労もしてない
貴方をよく思い出す日
スーパーの父の日グッツが出てるとき
父の日
お父さんの顔を描いて渡そうと保母さんが言った
周りの子がクレヨンで描いているのに描けな
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