「凍える鳥は自分を哀れだとは思わない」/ベンジャミン
季節を冷ますように降る雨に
一羽の鳥が耐えている
凍える鳥は自分を哀れだとは思わない
だからといって
鳥に悲しみがないと思うのは間違いで
たとえそれが哀れに見える鳥を見た
自分の悲しみであっても
それは両者の間に芽生えた感情なのです
人は人であるがゆえに多くの感情を持つことができ
その代償として人であるのではなく
そういう役割を自然から与えられた
そういう生きものなのです
まだ眠っている感情があるのなら目覚めさせ
より多くを感じるように生きよう
凍える鳥を哀れには思わない
それは自然に生きる鳥に失礼だからだ
ならばそう感じる自分を知ろう
それは僕が人として
自然に生きるということなのだから
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