孤独な感受性/佐藤
 
と続く「過程」がある。全ての物事は「Yes」か「No」の2つだけで決めることは出来ない。物事は、全てにおいて決して単純ではない。しかし私たちはそこに「Yes」か「No」の決断を求められる。「勝ち組」と「負け組」という単純な二項対立の価値観、システムの中に放り込まれる。二項対立とは、安易な記号化の一例であるが、「勝ち組、負け組」という発想だけに限らず、社会はほとんどが記号化による先入観と偏見などの、単純化された価値観の上に成り立っている。現代の世の中に蔓延る二項対立という構図は、安易な記号化による、先入観の意図的な捏造と、その単純化がもたらした弊害であることが多い。


 具体的に例を挙げて話
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