踊る歌声/
りぃ
歌なら確かに
この手にありました
声なら確かに
この手の中で踊っていました
音は何処かへ
曲は何処かへ
それでも赤い
赤い靴のように
止め処なく踊る声は
足をもぎ取っても
止めることは出来ない
この声を失えば
踊ることを忘れられるわ
でもそんなの
望みはしないの
私の望み
この声一つ守り抜いて
永遠に踊っていたい
だってそうなの
そうしなければ
永遠に失ったその日
私は瞼を閉じなければ
私は
息を止めなければ。
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