森のぐっぴい/あすくれかおす
 



森色の匂いがついてる木漏れ日に「ぐっぴい」と娘名前をつける


由々しきは森を這い出て森に似た住居をあがなう罪の深奥


常しえに遊ぶ子らの基地宿す森あざやかに日々よ集え息して


デザインの授業で森林浴をする自由に休めと拘束されて


(ぐっぴいが森にかえりたがったらどうするの?ねえぱぱ。ちゃんと答えて)


レコードに梁から木っ端が落ちてくるくルくルと森の記憶が唄う


人生が超さみしくって森で寝た恋したまんまの死体みたいに


森がつく名字の女をかき集め鳥取砂丘に強制移住


それはだめ砂丘とり子(すなおかとりこ)がゆるさない砂上の
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