もてあそばれた記憶/みぞるる
 
手の平にありあまる星を抱きしめた君は
在るべき場所に
帰す気なんて初めからないのだろう?

己の記憶が 空を支配することを求める君は…


星が悲鳴をあげているよ
固く縛ってしまったのは
忘れてしまうのが怖いんだろう?

打ち負かせる快楽に溺れているのは、
君が
そんな哀しい瞳をしているせいだ


僕は
あらゆる星々にさようならをしたさ
あの夏を厭い
秋から季節を始めた僕の手元は
いつもからっぽだけど

お前の星を奪おうなんて
思ったことなかった

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