「魂の授業」/ベンジャミン
 

出来なくて泣く
わからなくて泣く

その涙の一粒を
無駄にしてはいけないと思う

そこには確かに魂が在る
まだ小さい幼木のような魂が在る
広い砂漠の真ん中で
水を求めている

枯らしてはいけないと思う

そのために何ができるのかを考えるとき
そこにきっと僕の魂がある
あの幼木と同じほどしかない魂が在る

ともに成長し
ともにわずかな水をわけあう
二つの魂が在る

精神論で支えられる部分は
とても限られている

わかってる

けれど魂は一握りの自信となって
広い砂漠に緑のきっかけを生む

知っている

自分に出来ることの小ささを
それでも
出来ることが在ることが嬉しい

ともに成長し
ともにわずかな水をわけあいながら

そしていつか
そう遠くはない未来

僕のそれをはるかに追いこした姿を
見せてほしいと願っている}
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