しみ/モリマサ公
「日常という名まえのスペクタリズム?」
そういうのがすでに
定着したニュータウンになにげなく灯ろう
白熱球と蛍光灯の下の
テーブルと人数分の椅子の数を数えて
寄り添いみんな一つの影になろう
等身大のままキーをさしこみドアノブを回転させよう
形式張ったトーンの「ただいまー」と 「おかえりー」
つーか
これこそがはかなさの舞い散る夢なんじゃないかしら
三次元たちのハーモニー
繰り返されたからだから飛び起きるたびに秒針は
刃物じみたせまりかたで喉元をかすっていく
コンビニもファミレスもからっぽなまま地面の上を滑るように進んで
ノーティスボードで色あせて
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