にんげんの穴/北村 守通
よるものの方が大きいのだろう。
この穴の存在の違いといったものが、個の違いを確認するのみにとどまってくれればよいのだけれども、現実にはそうもいかず、複雑な思いにさせられるすれ違い等を見ると、悲しくなることも少なくない。
決め付ける、というのはそれが好意的であれ、否定的なものであれ簡単で手っ取り早く、無意識の内に実践してしまっていることが少なくないのであるが、自分自身の認識領域というものが果たしてどれだけ他者と共通性を持っているのか、また認識領域の利用の仕方に問題はないのか、等といったことをふと考えさせられる。
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