帝王学/ケンディ
 
がり、
そして雄叫びをあげたまえ
何ものも君を妨げることなどできないのだ
雄叫びをあげたまえ

美は君のために輝き、
正義は君をオーソライズし、
真理すらも君に屈従するのだ
真理すらも

私の言うことを君はすでに理解しているはずだ
なぜ美が君のほしいままになり、
正義が君を王と讃え、
そして真理が君の完璧な鎧となるのかが
全てが君の許に終結し、
君を根源としてそこから出発するからだ
君が全ての出発点なのだ
何もかも、歴史すらも、君という現在を中心に過去へ、
未来へと放射線を描くのだ

王者としての君が、宇宙の神髄を掘り起こし、
生命のえもいわれぬ愛おしさを感じ、
そして全てが君の許に馳せ参じる

そして君は雄叫びをあげ、
眼前に繰り広げられる虚像全てを
一瞬にして焼き尽くすのだ
君の炎で焼き尽くされた虚像は、
その卑しき色を全て失い、消え去り

君の王国が完成する

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