ふと/
小川 葉
ふとおもう
そのときの
ふと、が
ひとなのだ
あきのこおろぎも
たちどまり
しょっかくをのばしたまま
ふと、をしてるのだ
ひとのしくみのように
ふとおもう
この
ひと、である
かんじを
ときどきいきものはして
ふと
ひとになるのだ
ふとたちどまり
はねてゆく
なかにいるひとが
ふと、なにかをかんじる
そのほうへ
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