プラトニック シーサイド/こしごえ
私はいつになく 私であった。
ぽっつり、と何者かが着地した
灯るように暗く冷え切った脳裡に
明滅する、えたいの知れぬ
記憶でみたされた浴槽に身を沈めれば
水平線で限られた空の
青い深さへ 死を
おもう重心が、岸辺にかたむく
翻る雲に、ひんやりと濡れる
水。水にそういのち
約束の時を待ち続ける
ほほえみ
永遠の接吻を
未来は終らないか
さざなみに反射する日の光
くりかえしくりかえし
思い出せないで素肌を洗われる
いずれ
流水の果てで 立ち尽す
誰もかれも心の深淵に
限りある明日を
夢みながら
ここにいる、私
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