深夜3時/ゆうか
 
深夜3時の空気は重い
朝は小さく震え
まだ誰の手にも渡りたがらない

コンビニの軒先には男女が
1つのカップラーメンを分け合う姿
2人で1つが1人を半分にして
空白に収まる愛を試す

ラブホテルの小さな窓は
滞る気圧を隠し切れず
黒い空に欠落を生む
パッションピンクは銃の残り火
引き金に掛かる愛は儚い

深夜3時の空気は重い
朝は小さく震え
まだ誰の手にも渡りたがらない
その影で
愛は、愛に
垂れ幕を下ろした後
善人、悪人
瞬間に傾き合いながら
すべてイコール廃墟に可笑しく
微笑み合っている

流し目5秒で窓を閉じても
夜間トラックの残り香は
線香花火のそれと違って
深夜3時の空気を吸い込み
重く 重く 朝を沈める

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