外出/
たもつ
バス停が鳴いている
訪れることのない朝のために
昨日、私はミシンの音を聞きながら
水道管の裏にたくさんの
傷をつけたのだった
手をあわせれば
祈りのように見えるけれど
それは許された
たった一つのエゴ
無人のバスを見送る
深夜、私は自分の皮膚から
外に出られない
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