ミミー・アナとカッポジッテ -断章 1-/人間
本当は真剣に考えていないんですもの。勿論、私もあなたも」
屋根の風見鶏が14羽とも一様にソッポを向き、裁縫糸で繋がれた紀州犬は空中分解した。
出口の無い迷路のように撒かれた粉末状殺虫剤にのたうつトビズムカデを憂鬱なシラコバトが啄ばみ、
そのシラコバトを憔悴しきったたイボイノシシが銜え、
そのイボイノシシを放水で追っ払ったシリー・アンナは二度身体を天に着く程伸ばした後、
朝食の準備をする為に家へ戻っていった。―――
(『Mimy-Anna and Coppogitte 〜chapter1: Silly-Anna swore slow sleep〜』より)
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