梁よりも真っ直ぐなその高みから恋をしろ/プテラノドン
岸辺だ。鳥のとまった街灯は。飛び立つしかないのだ。
自転車に乗る作業着姿の若者たちのように、世界を無視して
ぼくは車内から意識する。
隙あらば道路に飛び出してくるあいつらのように、かつては
友人に自転車ごと体当りしていた挨拶のやり方を、
罵詈雑言の一日の始まりを。そんな風に過去を現実に敵えていく朝、
視界に入る光景。黒光りするレトリーバーとともに走る
迷彩服を着たアメリカ兵。彼は、子供らの通学班に向けて
手綱を放しおどけてみせるし、彼自身が牙のない猟犬となって
子供らを追い回すこともある。異国で暮すその姿勢は
どんな生活で覚えたものか。
髪が一人歩きしているような息子のア
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