夕闇/漣 風華
 
がり雲揺らした刻

吟遊詩人達が路地で
白い息隠して眠る刻

時計遊び
寂しさに溺れる
体温だけが赦された
溢れ出した願い

触れ合った瞬間
ざわめきだした亀裂

誰にも見えない部屋で二人
見つめて眠りに就いた
信じてゆく為に犠牲にするモノ
知らないままの二人で


何も無くても笑い合える
忘れない事を忘れた人間
突き詰めればたわいもない
朝闇に君が欲しいだけ

数多の邂逅を見抜いて
君だけを君だけを
私の時間に埋め込む

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